INTERVIEW 第二創業者とは?
INTERVIEW 第二創業者とは?
起業家精神を持っている組織人
起業家精神を持っている組織人
ADKは多様性を許容する「合衆国」のようだ
ADKは多様性を許容する「合衆国」のようだ
どのような経緯でADKグループのビジネスに参画されることになったのでしょうか。
どのような経緯でADKグループのビジネスに参画されることになったのでしょうか。

前職の電通時代には、ADKとの接点はほとんどありませんでした。ところが2011年頃にデジタル領域の協業の相談があり、当時の責任者であった現社長の植野さんと面談をすることになりました。

最初にADK本社の松竹ビルに伺った際に訪問した役員フロアで迷っていたら、小柄で品の良い方が「どこに行くのですか?」と声をかけてくださり、わざわざご案内までいただきました。あとで知って驚いたのですが、その方は創業者の稲垣さん。後に株式会社ADKデジタル・コミュニケーションズの会社設立が決まり、ADKのホールで設立パーティーに出席し、そこで改めて稲垣さんにご挨拶をしました。設立に尽力した両社幹部10名で撮った写真は今でも大切な宝物です。

2017年12月に電通の役員を退任した後、今後、何をしていこうか考えていた時に、ベインキャピタルさんに誘われて、1年ほどアドバイザーとして従事。その後、協業当時のご縁からADKにお誘いをいただき、お受けさせていただいた次第です。

入社して1年弱が経過した今、感じているADK内の動きや雰囲気について率直にお聞かせください。
入社して1年弱が経過した今、感じているADK内の動きや雰囲気について率直にお聞かせください。

まずは“人がいい”。個人的にお付き合いしたくなる人が多いし、実際にそうしています。電通に在籍していた時代にもADKの方と仕事をしていてそのように感じていましたね。今回も温かく迎えていただいて感謝しています。ストレートに申し上げると、仕事面では多少“お人好し”過ぎるかもしれません。もう少しワルであっていいかもと(笑)。

前職の会社では中途採用の社員が少なく、新卒採用中心の年次重視のコミュニティであったのですが、ADKは一言でいえば「合衆国」のような雰囲気。新卒社員もいますが、途中で入社してきた社員も多く、特に私が所管するデジタル領域においては、実に半数以上がデジタル系企業からのスペシャリティーを持った転職組ではないでしょうか。

あえて「合衆国」と表現するのには意味があります。中途入社の社員が多いため、多様な経験、スキル、考え方を持っている人が集まっています。アメリカ合衆国は、かつて様々な人種を受け容れながらパワフルに成長を遂げてきました。ある一定の層だけを集めるのではなく、多様性を受け容れてきたのは、ADKも同様。多くの転職者が新たな知見を持ち寄り、活躍しているという土壌があります。これは他の総合代理店には見られない、最大の特徴といえるのではないでしょうか。

大山さんがADKグループから与えられたミッションとはどのようなものでしょう?
大山さんがADKグループから与えられたミッションとはどのようなものでしょう?

総合広告会社が岐路に立たされているのは、多くのエージェンシーの決算を見ても明らか。あえて厳しい言い方をすれば、ADKも同様でかなり危機的な状況にあるかもしれません。だからこそ私は、このまま総合広告会社3位のポジションに甘んじることなく、今こそ、これまでに存在しなかった次世代型の企業の形を目指すべきと考えています。

そのためにデジタルは基本中の基本の構成要素。デジタル対リアル、オンライン対オフラインという表現が多く使われますが、もはやそういう次元の話ではありません。数年後には、ほとんどの人や物がデジタル化、オンライン化していき、リアルやオフラインといった概念はもはやそれらの中に含まれるようになるでしょう。

しかもデジタルと一言でいっても、現在は多様なサービスや表現手法が乱立しています。たとえ特定分野に“強み”を持っていると自覚しても、それが強力な競争力となりえるとは限りません。様々なキャリアや知見を持つ人材が集結しなければ戦えない時代です。そういった意味で、インターネット専門会社、あるいは総合エージェンシー単体でも難しいし、ビッグアイデアを生み出すクリエイターだけでも心許ない。様々なバリエーションが必要となってきます。

デジタルマーケットが確立されたのはこの10年ほどのことです。以前からPCもインターネットも存在していましたが、ソーシャルやコミュニケーションツール、ネット通販は身近なものではありませんでした。すなわち、このデジタル領域において一番キャリアが長い人でも20年、いわゆる「第一世代」はその頃に登場した創業者ですが、この10年くらいにキャリアを積んできた方は「第二世代」と呼ばれています。この世代は「第一世代」に比べて専門性も広がり、非常に幅広い力を有しています。私たちが期待するのは、まさにこの「第二世代」の方々です。

もちろん言うまでもなく、会社としては、決してデジタル化することが目的でなく、ADKが結果として企業、ひいては生活者や社会の役に立つ企業になれることが目標となります。そこで働くことで社員が胸をはれる、自慢できる、そんな会社になればと思います。そういう意味で、どのような会社を目指して、変わっていけるのかはここ数年の大きなチャレンジになりますし、そこに関われることは非常にうれしいことです。

起業家精神を持っていないほうがおかしい
中途入社者の入社後のベネフィットは?
起業家精神を持っていないほうがおかしい
中途入社者の入社後のベネフィットは?

デジタルの専門性で入社された前提で、端的に申し上げると、ADKは多様なキャリアを用意しているし、実際にそのようなキャリアを歩んでいる方が多いです。ADKを選んで入社された方はいろいろなキャリアや考え方、生き方を目指してきているのでしょう。決して一つではないと感じています。

実際のキャリアとして、さらにデジタルの専門性を突き詰めるのはもちろん、リーダーやマネジメント、グループ会社の社長を経験する、戦略プランナーやストラテジストになる、フロントで営業職をやる、マーケティングコンサルを目指すとか、多くの道があります。ADKはデジタル部門が本社にあるので、他の総合広告会社よりも入社後の選択肢は多いように思います。 実際には、私のように電通や博報堂といった総合広告会社やグーグルなどのプラットフォーマー、ネット専業会社、事業会社などからの転職組も多いですね。もちろん、一定の成果を上げて、成長して、次のステージへのチャレンジがあってもいいと思います。私はどのような立場であれ、そのような人の多様性へのチェレンジは応援していきたいですね。

大山さんにとっての“第二創業者”とは?
大山さんにとっての“第二創業者”とは?

TVモデルは60年前からほとんど変わっていません。むしろモデルを壊さずにひたすら守ってきたといっても過言ではないでしょう。だから一つの会社に長く在籍していることが大事で、そこで専門性を高め、TV局の担当者との関係性を深めることが重要でした。その従来のモデルは今後も重要であることは変わりありませんが、その中でも新しいチャレンジをしていく必要があると感じています。だからこそADKにはチャンスがあると思っているのですよ。自由度が高く、組織規模もそこそこ。多様性を受容する素養があって、あらゆる変化に対応することができます。

マーケティングや広告領域において大変革が起きたのはわずかこの10年です。様々なテクノロジー、ソリューションが生まれ、創業しやすい環境になりました。そういう人が集まるとおのずと「第2創業者」になっていくと思います。創業者的ポジションで会社を変えていくことができるのではないでしょうか。それがやりやすいのがADKという会社です。なぜならここは「合衆国」だから。

私自身はこれまで、起業家精神を持つ人と一緒に仕事をしてわくわくしてきました。デジタル業界では起業家精神を持っていないほうがおかしいとさえ思います。しかし、もう少しスケールの大きな仕事をしたいという思いで会社に入るという選択をしたのであれば、会社が示す方向を見据える必要はあります。そのうえで個々の意志をもって進んでいくべきでしょう。私自身の話をすれば、本当は30歳で会社を辞めて創業するつもりでした。ところが仕事が面白すぎて辞めることができませんでした。今日ではテクノロジーが発達し、創業もしやすくなったので、私にももうワンチャンスあるかもしれません。個人的にはこの夢を追いかけたいですが、今は目の前に「第2の創業」をめざすADKがあります。ここでのチャレンジも個人的にはとても魅力的に映っています。

ADKでは真の創業者にはなれませんが、大きな変革期の「立役者」にはなれると思います、それを一緒に働く社員のみなさんと築いていきたいですね。これはなかなかできない体験ですし、将来の皆さんの資産になるのは間違いありません。私は、この貴重な時期に携われたことに感謝したいと思います。